FZ400R エンジン不調・・・点検修理

森山です。

本日の作業は、ヤマハFZ400Rのエンジン不調の修理でした。
中古車で購入したFZ400R・・・
アイドリングから低開度付近が調子悪く・・・・片排で乗りにくいとの事で修理依頼です。
燃料系、エンジン系、点火系、その他まずは点検でした。
4番シリンダーが死んでます。・・・

点火系点検・・・OKでした。プラグのみ交換しました。
エンジン点検・・・エンジンの圧縮が低めです。・・・FZ400Rの1型はバルブとシートリングの
　　　　　　　　　　　材質の相性が悪く磨耗が早い・・・最後は、始動困難となる。ヤマハのしくじりです。
　　　　　　　　　　　現状始動困難ではないので・・今回はOKとしますが、じきにオーバーホールです。
燃料系点検・・・・タンク内は錆び取り処理してました。キャブも中古仕上げのオーバーホールで、
　　　　　　　　　　　アバウトな作業です。また、ガソリンフィルターのメッシュが大きく破れてました。
　　　　　　　　　　　・・・残念ながらキャブ内にゴミあり。各部軽く腐り。油面がばらばら。その他です。

以上のことからキャブレターのオーバーホールと調整をします。
今回は、予算をかけられないので、エンジン、点火系はそのまま様子見でキャブのみの作業・・・
調子がよくなる気配はあります。・・・エンジンがダメな場合は全作業中止の予定でした。



マフラーサイレンサーです。純正の集合管で４into1。
先代のXJ400は左右2本出し、XJ400Eは左右4本出し、XJ400ZSは左右2本出し・・・
この流れでのヤマハ初の本格レーサーレプリカのFZ400RはXJ400ZSの水冷DOHC16VALVE
エンジンの流用でありました。レーサーレプリカなので当然マフラーは、４into1の1本出しでした。
そのマフラー形式が誇らしげに打刻されてます。・・・かっこいい！です。
　　


空冷DOHC２バルブ４気筒のXJ400から水冷DOHC４バルブ4気筒のXJ400ZSに発展。
ZSのエンジンを流用したFZ400Rでした。
　



キャブレーター分解します。
フロートチャンバー内にあるゴミです。・・・・細い繊維のくずでした。・・・何処から来たのか？
作業中のウエスの繊維くずか？メカニックの極細体毛か？かなりの量である。
　


フロートチャンバーガスケットにはベタベタのベタベタが塗ってあり・・・何これ。
液状ガスケツトにしては・・・耐ガソリン性悪し・・・ベタベタで流れだしフロート室に侵入
体毛とベタベタが入り混じりジェツトに吸われて・・・そりゃー詰まるわ！
　


うすら汚れの部品達・・・もう少し綺麗に掃除してもらいたい・・・これぞまさしく丸く掃除するメカニック。
スロージェット真っ黒で、しかも極細体毛からんでる。
フロート高さも一目でバラバラ・・・バラバラのベタベタのケケケです。
　


とりあえず点検とケケケの大掃除です。
穴という穴すべてきれいにします。
　



キャブボデーの大掃除の図。ピカピカに！ゴミ・汚れ除去です。
　



うすらよごれの各ジェット類もきれいに掃除の図。



今日一日、ケケケとの戦いでござった。完成の図でござる。



キャブレターAssyを、車体に取り付け。正確にはエンジンに取り付け。
いやぁー・・・厳密にはキャブインシュレーターに取り付けまして、
エンジン始動！同調＆CO調整です。・・・今までが嘘のように調子良くなりました。
・・・やはりキャブでござった。エンジンでなくてよかった。



外装を装着し終えたころには・・・とっぷりと日が沈み、
辺りは、すっかり暗くなり・・・拙者、心細くなり・・・横浜村の人里離れた暗いバイク屋の軒先・・・
ひさびさの月明かりでの整備でござる。・・・今日はやけに涼しく寂しい・・・
こんな夜に生暖かい風が吹いたら・・・ぎゃぁああ！でたぁー！・・・確実にバイク倒すでござる。



この後試乗し、絶好調でした。なかなか楽しい４００で、軽快に曲がります。
４００のレーサーレプリカなかなか良いでござる。