CB750F用FCR37のオーバーホール。
2010年 11月 19日
CB750F用FCR37のオーバーホールです。
10年前に購入して約2000km使用し・・・その後・・・長期保管のFCR。
残念ながらそのままでは使えず・・・オーバーホール依頼です。
現在オーバーフローしてます。と新品の時から2番の加速ポンプの出が悪いので、同時に
修理してください。との依頼もありました。・・・清掃して最小限のオーバーホールパーツの
交換だけでは終わりそうにないですが、使用距離が少ないので直す事にしました。
オートバイの構成部品で10年以上何もせずですと・・・どこかしらトラブル起き初めてます。・・
・・症状発生体感は間近となります。二次災害的・・致命傷となる前に修理またはメンテナンスに
越した事はないのですが、まだまだ問題ない!で乗り回して、いよいよブローした時は完全に手遅れ
パターンが多いです。・・・・確実な点検を行へば防げる事も多いです。まずは相談でござる。
2000km使用なので磨耗は少ないのですが・・・各部の腐食と劣化が激しいキャブでした。
スロットルシャフトの連結ブーツです。・・・劣化して、ビリビリに破けてます。
みなさん、綺麗な程度のいいFCRばかり見ていませんか?
古いものは、発売から15年以上経つのです。当然、ボロになっているFCRも多いはずです。
ここまで破けると、・・・エアーリークし調子悪く、水やゴミも浸入します。
まずは、分解点検です。・・・全ての部品が薄汚れて、腐食も進行中です。
ボディーの各部連結パイプOリングは全滅でござる。・・・・Oリング以外のゴム部品も全滅。
・・・・・全バラでのメンテナンス決定です。
フロートチャンバーのガスケットです。
Oリングと同じ素材ですが・・・変形し、カチカチのボロボロでござる。
今回交換する新品部品でござる。沢山ござるぞ!
フロートチャンバーガスケット・・・新品との比較です。・・・一目瞭然!
フロートバルブシートです。・・・本体もOリングも要交換でござる。
ボディー分解します。・・・スロットルバルブとボディー内側が・・・・ガム状の物質で
ベタベタのガムガムでした。・・・超フリクション!・・・すべて清掃です。
バラしたボディーを綺麗に掃除します。・・・穴ちゅー穴、全てです。
これが一番時間が掛かるのです。
エアーベントのT型ジョイントです。・・・左側にOリング2個挿入されてますが・・・・
2個のうち一つが割れてます。・・・・実は、通常左右に1個ずつ使用するのですが、CB750F用は
キャブピッチの関係で・・・帳尻合わせで片側に2個使用して幅合わせしてます。・・・しかし・・・
2個使用している側の一つは外に出っ放し・・・オゾンにやられて・・・ボロボロとなります。
切れたOリングがポロリと落ちて・・・ジョイントずれ・・・・水やゴミが浸入・・・
そこで、・・・・アルミの削り出し・・・・カラー二つ!
これで幅調節です。・・・ゴムのように切れたりせずに頑張ります!
拙者スペシャル対策型・・・・T型ジョイントを取り付けます。・・・「カシャ~ン!」
組み立て開始でござる。デリケートな部品達ですので神経使います。
ボディー組み立て各部品組み付け・・・いよいよ終了です。
事前に綺麗にしておいたJet類です。・・・ひどく酸化していたら流量が狂うので交換です。
フロート、フロートバルブも交換でした。・・・油面高さを調整します。
この後、フロートチャンバーに装着される加速ポンプ系もオーバーホールします。
組み立て終了!・・・・この後、作動テストを行います。・・・・また、依頼事項の
オーバーフロー修理と加速ポンプの出が悪い修理・・・直っているかの確認もします。
結果はOK!・・・・・完成です。
今回のキャブは、新品購入のワンオーナーで全ての事が分かっておりました。
得体が知れているキャブならば直してもいいのですが・・・
得体の知れない怪しいキャブは、やめておいたほうが無難です。