kawasaki Z1 のエンジンオーバーホールでござる。その2
2012年 01月 17日
寒い冬の間にエンジンフルオーバーホールでござる。
通常のオーバーホールなら作業も早いのですが・・・
冬の間の作業テーマ!は「絶好調な高耐久エンジンめざし!」なので、作業内容が
実に多いフルコースでござり何台もはできませぬ。・・・何台もありますが・・・
このままでは・・・あっという間に春でござるなっ。
kawasaki Z1 ヘッドカバーを外しましたの図。
カムシャフト&リフター&リフターホールは大きな問題はなく・・・純正オリジナルでござる。
・・・バルブタイミングを確認すると明らかに遅れてます。・・・原因は・・・
カムチェーンを・・・「押して」・・・
「引っ張って」・・・
伸び伸びでござるなぁ~。トップアイドラーもガタガタ・・・当然バルブタイミングも狂います。
異音もあったし・・・これじゃぁ~他の部品もだめでしょうなっ。
シリンダーヘッド外しました。
・・・超ホワイトバルブでござり死んでます。・・・残念。
さすが38年もの・・・・年季が違います!
シリンダーに付くアイドラー&テンショナーローラー・・・みごとに「ボロボロのガタガタ」
ゴム部品はすべて石となっておりまする。
シリンダーは、お約束の・・・・固着って外れない!
シリンダーを壊さぬように時間をかけて・・・無事、外れました。
今まで分解した形跡の無いシリンダーでござる。
そのシリンダーに付く・・・カムチェーンガイドでござるが、やはり折れて・・・遊んでました。
カムチェーンは適正に張っていなければならないし、各部寿命もござります。
・・・何もメンテせずに乗り回していると確実にブローでござるぞ!
ピストンは・・・ところどころ腐食してました。
オリジナルのSTDサイズピストンで・・・・・・・・既に限界でござる。
そんなピストンですが・・・・
このピストンは傷だらけでござる。
シリンダー側も傷だらけ・・・・終わってます。
が・・・・カワサキはオーバーサイズのピストンを現在も販売しとります。「偉い!」
今回は0.50mmO/Sピストンでボーリング!完全復活でござる。「さすがカワサキィー!」
他メーカーは、オーバーサイズの設定を無くしておりまする・・・「チキン野朗」でござる。・・イヒヒッ。
あってもSTDサイズのみ販売で意味が無い・・・STDサイズでは、O/Sボーリングできないので
シリンダースリーブを新たに製作し入れ替えてSTDサイズでボーリング!・・・・コストがかかります。
社外のオーバーサイズピストンではイマイチですし・・・再販希望でござる。
今回のZ1の・・・・腰上は、ほぼ全滅ですなっ。・・・・どうりでエンジンが調子悪いはずでござる。
これから腰下の分解でござるが・・・・どうなっているのか?・・・不安でござる。
外観は綺麗で程度の良い感じのZ1でしたが・・・・人間と同じで・・・実年齢には勝てませんなっ!
次回は腰下の分解レポートでござる。・・・つづく。