kawasaki ZL900 エンジンオーバーホールでござる。その4
2016年 12月 23日
ZL900・・・30年の年月・・・・
保管・お掃除・乗り方・オイル管理・通常整備等がベストでも
核心の部分は当時物部品だらけでござりノーメンテナンスですから・・・
今後、長くないし調子も悪いのです。
快調な乗り物(機械)だけなら現行新車への乗り換えが近道でござるが・・・
そんなに簡単な話でもなく・・・旧車には損得だけでない愛着と拘りがござるのです。
当時物エンジン・・・30年も経てば各性能維持そのものに限界がきておりますぞ~♪
今後20年を楽しく快調に走りきるには・・・新品部品があるうちに
・・・性能限界部品を全て交換いたすしかない状況(時期)でござります。
パイプ外しますと・・・
ヘッドカバー外し・・・
初期型特有・・・華奢な部分もござるが加工精度は高い。
測定しますとカムもロッカーも減っております。
減っていても虫食いが無いのは・・・オイル管理や常用回転域が高く
信号待ちや渋滞路が少ないと虫食いは少ないです。
・・・めちゃめちゃ減っておりました。
「カムの虫食いが無いから、程度よく好調なエンジンとは限りませんぞ。」
スカート側圧方向のあたりぐらいはありますが・・・
腐食も大きなトラブルも無しでした♪。
全てのカムチエーンガイドは・・・
テンショナーが押す部分は新品は凸ですが、なじんでチョイ凹むレベルですが・・・
こりゃ、強烈に凹でござる~♪。
・・・「危なかったですなぁ~。」
ひび割れだらけで、こりゃすごい!
カチカチでの超ひび割れ・・・砕けたらエンジンブローですぞ。
GPZ900Rのクランクケースを上手にシャフトドライブに変換しておりますなぁ~。
加速減速による衝撃から各ギア・ベアリング・ケース・シャフトその他を保護する為・・・
ギアケース側に3爪♂がござり、その奥に巨大なダンパースプリングがござり・・・
この爪(♂♀)とダンパースプリングで衝撃干渉(クッション)となるのです。
奥のベベルギアで(90度変換)後方のシャフトに動力を伝える仕組みでござる♪
シャフトドライブ系各部品保護の為、バックトルクリミッターがこの時代でありながら
装着されております♪。
走りを良くすることだけでなく、アホなシフトダウンから部品を守る為でもござる。
クラッチオペレーティング(プレッシャープレート)の外周に無数の傷っ!
「こりゃ、傷だらけですなぁ~♪」
通常走行時はジェネレーター駆動いたしており、駆動方向に問題ない設計なのですが・・・
エンジン始動時が問題で、スターター駆動時に駆動力がテンショナーを押し下げるのです。
テンショナーのロック機構がへタると・・・テンショナー&チェーンは大暴れいたし
テンショナーのスライダー先端がクラッチオペレーティングプレートに激突&攻撃っ!
へタると必ず当たり最期はチェーンがブチ切れ最悪の結末です!
・・・こりゃ、いつ切れてもおかしくない危ない状態でござりましたなぁ~♪。
クラッチハウジング・・・アウトでござりました。
・・・・つづく。