kawasaki ZL900 エンジンオーバーホールでござる。その5
2017年 01月 06日
ZL900のつづき・・・
腰下の分解です。

まめなオイル交換の賜物ですな♪

エンジン各部から離脱いたした液体ガスケット等をキャッチ♪。

図は、クランクの真下にあるオイルパイプでござる。
図のパイプ右手はオイルパンのオイル通路に差し込まれており、
オイルポンプからのオイルが流れ込んできます。
パイプは、真っ直ぐ方向と90度方向に分岐しており、真っ直ぐ方向は
No3のクランクジャーナル&クランクメタルへ流込み潤滑します。
90度方向分岐は、図のパイプ左手でござりNo4のクランクジャーナル&
クランクメタルへ流れ込み潤滑し、そこからさらにクランク内部へと流れ込み
No3&No4のクランクピン&コンロッドメタルを潤滑いたします。

また90度分岐後のパイプの抜け防止&防振対策のためダンパー(クッション)ラバーが
装着されてます。(図の四角い部分に装着)
クッションラバーはオイルパン底面で押さえられ防振(パイプ割れ防止)と
パイプの差し込み深さの位置決め&抜け止めともなっております。・・・がっ!
このZL900は驚く事に!・・・ダンパーラバーが装着されておらず!
結果、パイプは規定の位置より抜け出ておりテーパー部あたりまで出てきており
オイルリーク寸前の位置でござり、Oリングも寿命で・・・「危ない危ない」
オイルリークしていたらエンジンブローでしたなぁ~。

金具がダイレクトにオイルパンに接触いたして・・・オイルパンが削れておりました。



(忍者とは別物でシフトドラムも専用設計でござる。)

等々・・・
さらに分解いたしまして点検測定でござる。

フレームはダブルクレードルでござり、エンジンはフローティングマウント。
全てのエンジンマウントがラバーマウントでござりエンジン振動が
フレームに伝わりにくい設計(80年代らしい)ですからバランサーキャンセルです。
(もちろんエンジン本体は忍者よりバランサーが無い分振動は発生しております。)
忍者はダイヤモンドフレームでエンジンもフレーム強度部材となって
おりますのでリジットマウント♪・・・エンジンの振動がダイレクトに
フレームに伝わりますのでバランサー採用でござりました♪。

バランサー装着のケース側各機械加工はされておりますので・・・メクラ栓ですっ♪。
(図のメクラ栓は残念ながら生産中止)
基本、忍者のケースですから・・・バランサー装着はできますっ♪。
つづく。